観てきました。『 め が ね 』


やぁ、面白かったですよ。
タエコ(小林)さんのやや堅めのブラウスが、次に島を訪れてサクラ(もたい)さんを出迎えるときには紅い花柄のゆる〜い服に変わっているのです。
タエコさんが奇妙な懐かしさをたたえた宿・ハマダに着いた当初、人を探して建物の裏へとバナナをほおばりながら足を延ばします。でも、風が吹いて、ザワザワっと、吹いて、手前の草が揺れ、後方の木が揺れ、なんだかタエコは心細いような気持ちになったのか、わさわさと引き返してしまいます。
その後姿が、子どものようで、なぜか、ハッとしました。
言葉の少ないこの映画は、たくさんの「?」をそこらじゅうに振りまいていますが、突き詰めて思うと、本当に知りたいことは、そう多くはないのかも、という気もしてきます。「なんのためにここにきたのか」「あのひとはどこからきたのか」「なぜカキ氷だけしかメニューがないのか」どうでもよくなってきます。いえ、どうでも良くなる、というのとはちょっとちがうな。
知りたいことはそのうち分かるから。あえて干渉するということをしないというか。
そのかわり、オーバーなリアクション(褒めるとか、なじるとか、お世辞を言うとか、必要以上に注意を促すとか)も、しないのね。
面白いなぁ。
『ただ、たそがれること』が、そんなにすてきなことなのかどうかはわたしには理解できないけれど。
サクラさんのへちま襟の麻ワンピースとズボンの重ね着ファッションや、エプロン、寝具などに昨今のリネンやガーゼ素材の流行を感じ、厨房では柳宗理デザインのボウルに調理道具へのこだわりを感じる。(おそらく鍋や飯台やあらゆる小物がこだわりのあるものなんだろう。)
屋外の柱には木製ハンガーが無造作にディスプレィされている。
凝っていますね、とことん。
赤いストール姿のサクラさんを「天女みたい」と一緒に映画を観た友だちは表現したけど、パンフレットに、『天女の羽衣のようになびく・ただし色は赤』と、製作を依頼されたと編み物作家さんが書かれていたので、まさに!と、驚きました。
わたしはひたすら『サクラさんは仙人』だと思って観ていました。笑
美しい風景ばかりが目立つという映画でもなく、癒しがテーマかと言われれば、そうでもないような。
人としての行儀のよさ、人との距離を保つことによって生じる信頼感。そういうところが気持ちよいと感じた映画でした。





わたしの畑

畑の場所を移動してから、手付かずだったのですが、最近、野菜や花の種を植えはじめました。
前の畑よりずっと小さくなりました。



こんな感じです。ブロッコリーは苗を買いました。


サニーレタス。
春先に柔らかい新芽を摘んで食べるのがいいです。
美味しいですよ。



「甘いえんどう」って書いてありました。
スナックエンドウが良かったんだけど。



タイム。香りがいい。花は薄紫色で可憐です。



大根、サニーレタス、エンドウ、ヤグルマギクスイートピーなどの種を撒きました。
前の畑からは、ローズマリー、ミント、タイム、スズラン、ムスカリ、菊、グラジオラス、水仙などを植え替えしました。ポットで買った千日紅は大きな株に成長してたくさん花を咲かせてくれました。
これから小菊が咲くでしょう。楽しみですよ。