なにらや古い紙箱が入荷しておりました。ワクワク・・








中にはかんざしと、煙草入れを模した小さな根付け、でしょうか。




どんな人が使っていたんでしょうね。





豊島ミホさんの本を久しぶりに読みました。図書館で借りてね。
「純情エレジー」の中の最後の短編、「結晶」。

冒頭部分はこう。


たとえば渋谷ハチ公前で夜の8時に待ち合わせしたとしても、久遠はどこにいるかひと目でわかる。
わたしはそれに初めて気付いた時、感動のあまり、顔が湯たんぽみたくなってしまった。
こんなにたくさん人がいても、誰も久遠と同じでないーもっと言えば、誰ひとり久遠という男の子に及ばない、そう思って。


都会のさまざまなネオンはすべて久遠(くおん)を美しく演出するための道具。そう、思っていた。
田舎の風景のすべてが、これからは彼を引き立たせる小道具になってくれるだろう。
大泣きする女の子の心情が痛いほど伝わってきた。
とても短いお話ですが、ジーン、ですわ。