去年の今日のこと



博品館劇場で行われていた舞台「あの頃のまま」の楽日でした。








この日のカーテンコールはいつにも増して盛大な拍手をもって迎えられました。
お客さんも皆、立ち上がり、舞台の大成功をたたえていました。
「特別な気持ちで」(I Just Called To Say I Love You)を、会場の皆で歌いあげた時の一体感は、幸せな、特別な時間でしたね。




龍之介さんも直次郎さんも、「無事にやり遂げた!終わった!」とう開放感のなかにも、まだ緊張の糸は張り詰めたままのように見えました。
わたしは直次郎さんの瞳ばかりを目で追っていました。
照れたようなはにかみ笑顔で、瞳をキラキラ輝かせて会場全体に目を配らせていました。
キラキラ・・キラキラ・・・きれいでした。
今この時を胸に刻んでおこう・・瞳に焼き付けておこう・・二度とない時間だから・・っていう決意を含んでいたのかな。
今、思えば。




昼公演だったので明るい時間に舞台は終わり
会場の外ではたくさんのファンが俳優さんや平川地くんんたちが出てくるのを待っていました。
「もしかしたらふたりも出てくるかもね」そんな期待が大きく膨らんだ頃に、龍之介さんが降りてきてくれました。
たしか「いま打ち上げをやっていてるけど、ちょっと抜けてきた」みたいなことを言っていませんでしたか?
真近で拝見した龍之介さんの左耳にはピアスが光っていました。
それから龍之介さんはファンのサインの要望にとても丁寧に答えてくれました。
最初は裏出口付近で始まったサイン会でしたが、通行の邪魔になるので壁側に移動して、かなり長い時間、その場所にいてくれましたよね。
あのときの龍之介さんの様子を覚えている人はいますか?わたしは大役を終えたあとなのにいつもと変わらずはしゃぐわけでもなくふわ〜っとした、でも一回り人間が大きくなったようなかっこいいオーラが漂っているように感じました。眉毛とかキリッとしていて、男前でしたね〜。ファンでいることが誇らしい気持ちでした。
思えは・・あれは二日後に重大発表を控えた龍之介さんの、せめてもの「気持ち」だったのではないでしょうか。
たくさんのファンひとりひとりにサインをしてくれて、でも「もう戻らなきゃ」みたいな焦りも龍之介さんに見え、龍之介さんはまた博品館の中に消えて行きました。
いままでこんな光景は見たことがなかったので、「龍之介さん、やさしいなぁ〜」ってみんなで幸せな気持ちになりましたよね。
龍之介さんが降りてきてくれてるんだから、もしかして直次郎くんも???
来るかも?来るの?来て来てーー!!
なんて話で盛り上がっていたけれど、結局直次郎さんは降りてきてはくれませんでしたね。