'08 ファイナル ツアー 9日目最終日 恵比寿 LIQUIDROOM



ついに、別れの日です。
来てしまいました、最後のライブの日が。
平川地のライブにしてはめずらしく雨が降っています。空も泣いているのかな。
この日の「入り」は、ひどかったです。前々から1時頃に入るという情報があったので、会場前は人がたくさん。
だのに、彼らを乗せた車は敷地の中へ窓も開けられることなく入ってしまい、高い格子扉は係りの人があっという間に閉めてっしまいました。
車から降りてきたお二人は、扉越しにファンから差し伸べられる手紙やプレゼントを受け取ったり、握手したり。直次郎さんの顔にプレゼントの袋が当たって「いって〜〜!」って声がしたと聞きました。危ないです。
最後の握手はできませんでした。無理無理〜〜。涙


セットリスト
 1、Tokyo
 2、全ては君のために
 3、永遠の約束
 4、運命の向こう
 5、時の停まった部屋
 6、パリな僕
 7、あかね色の空
 8、夏の終わりの蜃気楼
 9、島を離れる夢をみて
10、しおりのページ〜
11、夢見るジャンプ
12、君の分まで
13、桜の隠す別れ道
14、かわれないので
15、霞んだ山の向こう
16、福田の夕陽
17、君と会う向日葵の丘
18、あの頃の君
19、うたかた
20、闇世に生まれて
21、いつもの通い道
22、アイツ
〜アンコール1〜
23、hikari
〜アンコール2〜
24、「ただいま」の予感
25、時計の独り言
26、直次郎からファンへ感謝の気持ちを込めた曲
27、明日へ
28、とうきょう

いろいろなニュースの記事で29曲熱唱って書いてあるけど28曲。
関係者さんに配られたセットリスト表をみてしまいました。(笑)
それには「時計の独り言」のあとに「夕暮れ時の帰り道」も記載されていたんです。
だから、記者さんたちは29曲ってそのまま書いてるんだと思いました。「夕暮れ時の帰り道」は、歌いませんでした。
夕暮れは忘れたわけでなく、自然な流れで直次郎くんの歌に入った気がしました。
(わすれたんだろうか?笑)

物販しているエントランスにも人が溢れて身動きが出来ない状態なくらい、込み合っていました。雨なので傘を持っているし、湿気がまとわりつくし、満員電車のような込み具合で、はやくこの状態から脱出したい・・・会場整理の係りの人、手際よく入場させてよ・・・っていう。1時間前、「1番から5番の人」って呼ぶ意味わかんない。1000人入場するのにどれだけ時間を要することか。ホールのまわりは少し高くなっていて段差があり、遠くからでも見易い設計の会場でした。
会場アナウンスは直次郎さんが担当されていました。ちょっと言い直したり、会場の声に反応したりと、場が温まりました。
メンバーに次ぎ、お二人登場。盛大な拍手とともに「Tokyo」のイントロでワイルドにラストライヴの幕開けです。
「パリな僕」ではそれぞれのパートを歌う前に「龍之介!」と直次郎さんが紹介、「直次郎!」と龍之介さんが紹介。曲にアクセントがついていいですね!「あかね色の空」では「僕が甘酸っぱい恋をしていた頃に作った曲です!」と、龍之介さんが曲紹介。この曲もノリが良いので会場も沸いていましたね。「しおりのページ〜」って、こんなに激しくてかっこいい曲にもアレンジ出来るんですね。龍之介さんのソロギター部分が魅せてくれます!
かっこいいです。
「夢見るジャンプ」は、直次郎さんがいい笑顔を見せてくれます。首を振りながら笑いながら歌います。♪いちば〜〜んさっ♪のときは自ら人差し指を高らかに掲げて歌う時もありました。そして「みんなで歌って!」と誘い、♪おおきくなりたくて 精一杯 ジャンプする 〜〜〜♪このときは演奏なし、直次郎さんもマイクを通さない声で一緒に歌います!この一体感がたまらなく良いです。そして最後に「みんな、一緒にジャンプ!!」と声かけてジャンプ。楽しいひとときでした。会場がひとつになて、みんなが笑顔になれたのではいでしょか。


いつのまにか椅子なしに定着した通称「しっとりコーナー」は、アコギ2本だけの演奏。このツアーで本当に久しぶりに「君の分まで」をじっくり聴きました。「命」にまつわるテーマの曲はわたしは苦手です。どうしても死を美化してしまいすぎないか?もっともっと生きたかった人に「君の分まで」というにはあまりにも不遜な感じがしてわたしは引いてしまっていました。詞は素直で邪心がないから受け入れ易いけれど、難しい類の歌です。それが、大人の声を持った直次郎さんが歌うと、もの悲しさの中にも力強い意思、優しさを感じ曲が成長したように思いました。偉そうな言い方かもしれませんが、平川地の曲はどれも年数を重ねるごとに光を増してゆくような気がしてならないです。
「桜の隠す別れ道」は、今年のはじめ千葉LOOKだったか、久しぶりに披露されました。そのときの客席からは拍手が一度沸き、それがいったん収まってからまた拍手が起こるという珍しい現象がありました。それほど感動を巻き起こした歌だったんですね。そのあと、ブレッド&バターさんとのジョイントライブや、舞台「あの頃のまま」でもコラボレーションされ、先日の坂崎さんのラジオ番組でもコラボされていました。
そのたびにアレンジが如何様にもなされて、楽しませていただきました。
♪桜の花 風に泳いでいる〜〜〜♪この出だしから、歌の持つ物語性をおおいにかきたてられて引き込まれていきます。わたし個人は♪い〜ま〜 思い出と〜 さよならを〜 するとき〜〜ぅぁっ(引っ張って引っ張って最後にパッと唇をマイクから離す瞬間!!)♪ココ!ココがツボですね。お目目はほとんど瞑っていますので、大好きな睫と、パッと瞳が開いたときに瞼と鼻の間に映る睫の影を堪能できます!!えへっ。
ま〜、そんなことはどうでもいいです。平川地一丁目随一の名曲だと思います。


「かわれないので」この曲は高音の伸びやかさが文句なく気持ちいいです。感傷的なきもちでは、もはや聴いていないです。ただただ、気持ちのいい曲だなって、満喫して聴いています。二人の声のハーモニーと、淡々とした曲の運び。切なく強い思いの丈。やっぱり名曲だねーーー。大好きです。
「福田の夕陽」はギターの激しさがとにかくかっこいいです。複雑な音をアコギ2本でここまで本気で聴かせてくれるのは平川地以外にいません!!そんな感じ。笑
通称しっとりコーナーはぜんぜんしっとりしているわけではなく、激しく美しいアコギの世界だと思いました。


再びバンドのメンバーが加わっていよいよライブは佳境に入ります。最初は新曲「君と会う向日葵の丘」。龍之介さんは細かい音を演奏するために椅子に座っての演奏。この曲はやはり命が見え隠れする歌で、ちょっと重たいです。なんだろな〜、なんで龍之介さんはこの歌詞をこのようにキラキラした音をちりばめて完成させたんだろうな〜。。3周年ライブで出来立てホヤホヤのこの曲を聴いたときの「つんまない曲」という印象を見事に払拭してくれたアレンジには脱帽です。
「あの頃の君」は、CDとは全く違ってロック色の強い激しいアレンジと男っぽい歌い方で迫りに迫ってきます!間奏部分では龍之介さんのエレキの指がギュワーーンと走って、かっこいい〜〜!ここの部分についてはツアー初日から高い定評がありました!!(笑)龍之介さんも「見て見て!!俺のテクニック!!」って感じで魅せてきますもの!!この歌、個人的には最後の「ルルル〜ルル〜ルル〜ルルル〜♪」のところが「せんこうの華」の「ル〜ル〜ル〜ルル ルル ル〜♪」と、被って、かなりお気に入りなのです。
こういうハミング?も、変わらず男っぽいところ、平川地っていいなあ〜。あ、ruruさん、連呼されていいなーーーとか。ちょっと頭をかすめました。笑
「うたかた」「闇世に生まれて」と、ハードなナンバーが続き会場はおおいに盛り上がります!そして、「いつもの通い道」で和み、ラストの「アイツ」!!この曲、大好きです!!出だしがかなり低いところ、直次郎さんがファルセットでハモるところ、ダッダッダッってかんじで「♪いつか〜」ってメリハリ利かせて「♪愛をそのまま〜〜〜」と開放感溢れるサビ部分!!
歌詞もすごくね、弟のことを言い当てていて、兄弟ならではの言葉がたくさん。かわいい弟くんに向けて感謝の気持ちがたくさん詰まった曲です。歌い終わり「そのままでいろよーーーーーーーーー」伸ばす伸ばす!!息が続くまで、お互いの表情を伺いながら(もう、限界?もう限界でしょ?)ってニヤニヤしながら歌っている二人がかわいくて。
こんなにノれる曲を最後に発表してくれた龍之介さん、ありがとう!!



アンコールは後半戦の名古屋から2回形式に変わり、一回目のアンコールは辻本くん登場で「Hikari」ロックヴァージョンです。文句なく盛り上がります!会場炎上状態です!!いいね〜〜〜〜!いいね!!龍之介さんのエレキも援護射撃的にギュンギュン入ってきて、かっこいいーー!辻本くんはもう楽しい!!っていう表情でガンガン歌ってマイクに唇を押し付けて!!さいこおーーー!!「♪僕の夢ぇっ」ってところでのマイクからの離れ方、スッと体が崩れ落ちるように離れませんか??あそこが一番かっこいいところです!クラッ!!
それから一度ハケて、もう一度、アンコール。
ここリキッドルームの今日の雰囲気がソニーオーディションの最終選考会場の雰囲気に似ているということで、彼らのデビューのきっかけとなり、オーディションで披露した2曲を、この日はアンコールに演奏してくださいました。
「ただいま」の予感。時計の独り言。
前者は本当に久しぶりに聞きましたが、直次郎さんの声が安定して大人びたせいもあり、恋人を待つ切ないラブソングに聞こえました。
後者は、シンプルなギターが懐かしかったです!!家族を時計の歯車になぞらえて出来上がった歌詞。こういう歌詞を一生懸命考えた幼い龍之介くんを背中からそっと抱きしめたいと思いました。。。
この2曲はファンの中でももう一度ぜひ聴きたいという要望が多かったので、最後に聴けて、本当に嬉しかったです。叶わぬ願いでしたが、「青い花」、「風は海を渡れる」あと、カヴァー曲から「少女」が聴きたかったなぁ。


直次郎さんからファンのみんなへ感謝の気持ちを込めて贈る曲。(長いな・・いっそタイトルつけてくれぃ)涙誘う優しい優しい歌です。すっごいなぁ。
この日のアウトロは、前日の新潟で聴いたアウトロとは全く別物で、ギターがやさしくハミングしてるみたいな素敵な音。龍之介さんはいろいろな音楽をプレゼントしてくれるね。ありがとう。


デビューがあまりに早く、子どもならではの辛いことがたくさんあった。大人の人が怖かった、と話したときもありました。とりわけ声変わりが始まった頃は、思うように声が出ないのに歌わなければならないこともあり、たいへん辛かったと話す直次郎さん。直:「こいつ、鬼で、キーを下げてくれなかった」龍:「こいつ声変わりとか言う新しい言い訳覚えやがったと、思った」と話す兄。
胸がツーンと痛みます。ギリギリのところで踏ん張ってステージに向かった日があったんだなぁ。それは兄である龍之介さんも同じだったのではないかな。なにより人前で、人に伝わるように話すことの難しさとの戦いだったのではないかなぁ。


「明日へ」。この曲は龍之介さんのギターは、直次郎さんの歌を引き立てるようにほんのすこしだけポロン、ポロンと、演奏されるのみです。直次郎さんはギターはひかず、歌に魂を込めてほとんど目を開かずに、歌い上げます。途中の口笛の音色のなんと美しいことでしょうか。マイクから唇を少し横にはずして口笛を吹き始めると頬がプクッとふくらみます。唇が乾かぬよう、途中下唇を舐めながら、演奏に集中する直次郎さんの姿は神々しいとさえ、思えてしまいました。


みなさんへの感謝の気持ちを述べて「これからも平川地一丁目をそばに置いてください。どうぞ宜しくお願いします。」と挨拶した後に彼らの原点であるアコギでの「とうきょう」を披露。
出だしの冴え冴えとしたギターの音が大好きです。
かっこいいです。多彩な色を生み出す魔法のような彼らのギター。もう。これが最後です。
彼らはい長いお辞儀をして、ファンは長い長い拍手を贈りつづけて・・・・・・・・・・
満ち足りたような明るい笑顔で、彼らはステージを降りました。
直次郎くんにいたっては、投げKISSを2回ほど振りまいて去ったそうではないですか!わたしはずっと観ていましたけど、投げKISSだとは思わず、口をもごもごしてるようにしか取れなくて、あとで聞いてびっくりでした。笑
3回目のアンコールの手拍子は長く長く続きました。BGMのOASISの「シャンペン・スーパーノヴァ」が、丸々一曲分流れ終わるくらいの時間。が、結局彼らは姿を見せることはありませんでした。
それもまた、彼ららしいかな、と、思いました。




このファイナルツアー全部に参加してみて、ちょっと涙がにじむことはあっても、号泣とか、全然できなかったわたし。
『最後』って感じがしなくて、ライブは淡々と始まり、なおじろくんのご機嫌はすばらしく、歌も丁寧この上ない歌いっぷり。
MCもかつてないほど楽しくて、しっかりした思いをちゃんと伝えてくれたね。
なにより、なおじろくんが毎回すごく嬉しそう!!
生き生きしてるんだもん。
口の端っこで笑う「ニヤリ」じゃなくてさ、真っ白な真っ白なきれいな歯並びを見せて、笑うんだもん。
彼が幸せそうなら、
もう、それでいいんだ。




うんうん。







さようなら。