一度は失くしたもの



ブレバタさんと平川地のジョイントライブの日、わたしは電車に乗り遅れそうであせっていました。




駅の階段を走って移動していたので暑くなり、首に巻いていたストールをはずそうとしたとき、ストールとペンダントが絡まり、ブチッと、ペンダントのチェーンが切れてしまったのです。
手にはチェーンだけが残り、ペンダントトップはみあたりません。切符を買ったあとも、階段のあたりを探していました。そのときたまたま通りがかった近所の友達が「どうしたの?」と、声をかけてくれたのです。
「ペンダントトップを落としたんだけど、みつからないの。」そう伝えて、わたしは時間もなかったし、さよならをして別れたのでした。電車に乗った後その友達からメールがきました。彼女も探してくれたけれど、見つけられなかったということでした。
わたしはその後、ライブを楽しみ、ペンダントのことなどすっかり忘れて電車に乗り帰路についたのです。
最寄り駅に近くなったときに、一本のメールを受信しました。それは昼間、駅で会った友達から。ペンダントンのことを気にかけてくれる内容のメールでした。
それまですっかり忘れていたわたしでしたが、駅に降り、駅員さんに「落し物」で届いていないか確かめ、再度、階段を1段1段、慎重に下りて行きました。
すると・・・
小さな、ごみのようなものを見つけました。あった!これです。




一角獣の形のペンダントトップ。
高い物ではないですが、裏も結構細かく細工してあるのでお気に入りだったのです。
何時間、離れていたのかな。また手元に戻ってきてくれてうれしいな。
友達があの時間、わたしが駅に着こうとするあの時間にメールをくださらなければ、再会できなかっただろうな。
ありがとう。