林直次郎を起用した経緯





今日は、池袋と渋谷で映画「檸檬のころ」の公開初日です。
宇都宮初日舞台挨拶で岩田監督のお話を伺い、パンフレットの中の文を読み、「不器用でダサかったあの時間がどんなに愛しいものだったか感じて欲しかった」と仰る岩田監督の感性が嬉しく、物腰の柔らかさと、舞台挨拶という晴れの日にもかかわらず、普段着のような普通の格好の、その気負わない感覚にとても惹かれていたのでした。




24日、品川ステラボール平川地一丁目のライヴに岩田ユキ監督がお見えになっていた、ということを知り、「お会いしたかった。できたらお話もしたかった。」と、悔やんでいたわたしでした。
サイエンスホールでの試写会ではあらかじめ用意されていた檸檬色の紙片に「感想」を書いては来ましたが、殴り書きのような乱れた文字で、後悔していたのです。
今日の朝、手紙を書きました。想いの5分の1くらいしか書けなかったけれど、わたしなりの感動したところや感じたことを書きました。
封筒にはシールの感覚で桜草の絵の62円切手と桜の木の絵の80円切手を少し斜めに重ねて貼って。
池袋の映画館で舞台挨拶を終えた岩田ユキ監督に手紙を手渡すことができました!
岩田監督を見つけてくださったT様、ありがとう〜!ドスドスと駆け寄るわたしたち。岩田ユキ監督は、差し出した手紙の表書きをじっと見てくださいました。
映画拝見させていただきました、(手紙)読んでください。ありがとうございます。そんなふうな会話からはじまり、劇場で購入した「檸檬のころ 決定稿」(台本 1500円)に、サインしていただいてもよろしいでしょうか?と、伺いました。はい。と、可愛いお返事をいただき、通行に邪魔にならない端のほうに移動しました。監督は可愛いプリント生地の布製のショルダーバッグから、やはり布製のペンケースを取り出し、色とりどりのサインペンの中から「黒」を選び、サインを書いてくださいました。でもね、普通のサインとは、ちがいました!熱心に丁寧に書いていらっしゃる。はい、と手渡されてあまりの可愛さに感動しました!!




穴から顔を出しているこれは・・?「鳩」なのだそうです!(わからなかったので聞きました)しかも、表情とデザインが少しずつ違います!はぁぁ、感激しました。。
そうしてサインをしていただいていると、後方の駐車場から一台のタクシーが出てきました。「美月ちゃんだわ、かわいい〜わ〜」と、T様が言いましたら、「かわいいでしょう、うちの子(笑)」と、監督が仰るのです。すかさず、T様とD様が「うちの直次郎もかわいいです〜」と。(笑)
監督:「直次郎くんのファン、なんですか?」
わたしたち:「はい(笑)」
ここで、ステラボールで監督と会釈を交わした某文豪の『どうして直次郎をキャスティングしたのか聞けばよかった!』という質問がふっと頭の中をよぎりました。
赤:「監督はどうして辻本くん役に直次郎くんを起用したのですか?」
監督:「まず、きちんと音楽が出来る人、ということで。且つ、チャラチャラしていては困る。そんな人を探していたんです。」(すっと目線をあげて、ゆっくり、丁寧にお話してくださいました。)
赤:「監督は平川地一丁目を以前から知っていての起用だったんですか?」
監督:「名前とか、存在は知ってはいましたが、特に好きとか、注目していたわけではなかったです。人選の会議のときに(林直次郎の)名前が挙がって、『あ、それ、いいじゃない!?』ということに・・」(きっといろいろな候補の方がいらっしゃったのでしょうか。音楽と、写真選考でしょうか?)監督の話の様子だと、即決!という雰囲気でした!
赤:「原作の辻本くんは目の細い(華奢な)子でしたよね(笑)」
監督:「そう〜、辻本くんは原作よりだいぶかっこいいですよね(笑)」
「hikari」という曲の歌詞についてなど雑談しながら、ふと監督のTシャツに目が留まりました。それは白いTシャツに、ノッポの女の子がカラフルなサインペンで書かれているものでした。周りにも小さなイラストが描かれていたと思います。
赤:「もしかして、Tシャツのイラスト・・?」
監督:「はい、わたしが描きました。」(ふんわり、にっこり〜)
ニット帽を被り、白いTシャツにグレーの薄手のパーカー。布製のショルダーバッグ。重ねて言いますが【舞台挨拶のある初日】です。取材陣もたくさん入ります。なんかこうかしこまった格好とかを想像するじゃありませんか。いいえ、岩田監督はすごくナチュラルなのです。でも、ひとつひとつにたしかなこだわりがある!!
わたしは完全にファンになってしまいました!!
岩田監督は目が大きくて鼻筋の通ったきれいな方でした。そして物腰が柔らかい。
話し方もふんわりと包み込むような優しさが感じられて、独特の存在感があるのです。ひとこと、ひとことにしっかりとした芯を感じ、丁寧に言葉にしてくださいました。
檸檬のころ」。この映画に直次郎くんが出演していなかったとしたら、わたしは映画を観ていただろうか。可愛い女優さんが主演の青春映画なのね。と、スルーしていたかもしれない。映画を作った若い女性監督さんにも興味など抱かなかったかもしれない。そう思うと、直次郎くんが映画俳優として大抜擢されたことに本当に感謝する。
岩田ユキ監督の、今後の作品が楽しみでなりません。もう次回作はきまっているのでしょうか。伺ってみたかったです。
今日は、ありがとうございました!!
いまだ、感動がさめやらず。。