命 日


今日は命日です。
わたしのいとこ、ひでみちゃんが亡くなった日です。
あの子は小学校一年生でした。
雪の日、学校からの帰り、自宅はもう目の前だったの。
国道を挟んだ向こうに妹を見つけた彼女は左右確認を忘れたのかな。
道を渡ってしまって、自動車に曳かれてしまったのです。
あれから30年以上経ちますが、この日を忘れた事はありません。


わたしはこの子に意地悪をしたことがあります。
それは夏だったのでしょう。
わたしは小学校高学年であの子は5歳くらいだったかな。
家にあそびに来ていたその小さな姉妹に家庭用のカキ氷機(手動でハンドル回すやつです)でカキ氷をつくってあげたんだけど、
わたしはその、ひでみちゃんのほうの器だけに、いちごシロップを少なくかけたの。
それでも喜んで嬉しそうに食べてくれたけど、
そんなわたしの意地の悪い心を知っていたのかなぁ。
ずっとずっとこのことが忘れられないのです。
なぜそんな意地悪をしたのか、自分に都合のよい言い訳はたくさん出来ます。
彼女がもしあのような事故で亡くならなかったとしたら、
今でも元気でいてくれたなら
もしかしたらこの意地悪のことも忘れてしまっていたかもしれません。
ごめんね、あんな意地悪をして。
カキ氷のシロップ、たくさんたくさんかけてあげたらよかったのにね。
忘れられない苦い思い出です。